3 タグ密閉式引火点測定器による引火点測定試験
3.1 装置及び器具
（1）タグ密閉式引火点測定器
「原油及び石油製品引火点試験方法」（JIS K2265-1980）4.2.2に規定するタグ密閉式引火点試験器とする。
（2）メスシリンダー
（3）ストップウォッチ
3.2 試験場所
試験場所は、大気圧下の無風に近い場所とする。
3.3 試験方法
（1）「原油及び石油製品引火点試験方法」（JISK2265-1980）4.2に規定するタグ密閉式引火点試験方法による。
（2）操作手順中の設定温度とは、試験物品が引火するか否かを確認する温度をいう。温度は任意に設定して良いが、あらかじめ予備試験を実施して、おおよその引火点を確認し、設定温度とすると操作手順が簡略化できる。
（3）操作手頂
- ア 試験物品50±0.5mlをメスシリンダーではかりとり、試料カップに入れ、試験物品の表面の気泡を取除き、ふたをする。
- イ 試験炎を点火し、火炎の大きさを直径が4±0.2mmになるように調整する。
（注）標準球に合わせればよい。
- ウ 試験物品の温度が60±6秒間に1℃の割合で上昇するように液浴の加熱を調整する。
（注）予備試験によって引火点が明らかに60℃以上であることが確認されている場合は、カ（イ）の手順で実施して良い。
- エ 試験物品の温度が設定温度の5℃下の温度に達したならば、開閉器を作動して、1秒程度で試験炎を試験物品カップにのぞかせ、元に戻し、引火しないことを確認する。
（注）試験炎を急激に上下させないこと。
（注）引火した場合は、設定温度を下げて、設定温度の5℃下の温度で引火しなくなる
までアからエの操作を繰り返すこと。
- オ 試験物品の温度が0.5℃上昇するごとに、エと同様の操作で試験炎をのぞかせ、この操作を引火するまで繰り返す。
- カ オの結果により、次の（ア）又は（イ）のいずれかの操作を実施する。
- （ア）引火した温度が60℃未満であり、かつ、設定温度との差が2℃を超えない場合は、引火した温度を設定温度として、再度アからオまでの操作により引火する温度を測定し、2個の測定値の平均値をもって試験物品の引火点とする。
（注）1回目又は2回目の測定値と設定温度との差が2℃を超えた場合は、2℃を超えない2個の測定値が得られるまで測定を繰り返すこと。
- （イ）引火した温度が60℃以上の場合は、ウにおける昇温条件を60±6秒間に3℃の割合とし、オにおける測定間隔を1℃上昇するごととし、アからオまでの操作により引火する温度を測定する。設定温度との差が2℃を超えない2個の測定値の平均値をもって試験物品の引火点とする。