第3類の危険物(自然発火性物質及び禁水性物質)に該当するか否かを判断する試験として、次の2つの試験が規定されており、両方の試験を実施し、その結果に基づき危険性の評価を行う。
(1)固体の場合
ア 試験物品をろ紙上に置き、10分以内に自然発火するか否かを観察する。
イ 粉末の試験物品がアで自然発火しない場合には、1mの高さから無機質断熱板上に落下させ、10分以内に自然発火するか否かを観察する。
ウ ア又はイで自然発火するものをランク①とし、ア及びイで自然発火しないものを危険性なしとする。
(2)液体の場合
ア 試験物品を磁製カップ上に滴下させ、10分以内に自然発火するか否かを観察する。
イ アで自然発火しない場合には、試験物品をろ紙上に滴下させ、10分以内に自然発火するか否か、又はろ紙を焦がすか否かを観察する。
ウ ア又はイで自然発火するものをランク①、イでろ紙を焦がすものをランク②、イで自然発火せず、かつ、ろ紙を焦がさないものを危険性なしとする。
ア 試験物品を水でぬらしたろ紙上に置き、自然発火するか否か、又は発生ガスが着火するか否かを観察する。
イ アで自然発火しない場合には、試験物品の量を増やして同様の操作を行う。
ウ イで自然発火せず、かつ、着火しない場合には、発生するガスの量を測定し、可燃性の成分を含有するか否かを分析する。
エ ア又はイで自然発火するものをランク①、ア又はイで着火するものをランク②、ウで発生ガス量が試験物品1kgにつき1時間当たり200リットル以上で、かつ、可燃性の成分を含有するものをランク③、ウで発生ガス量が試験物品1kgにつき1時間当たり200リットル未満のもの及び可燃性の成分を含有しないものを危険性なしとする。
1.1 自然発火性試験及び1.2水との反応性試験における試験結果に基づき、表3・1により、試験物品の危険性を総合的に評価する。
水との反応性試験 | |||||
ランク① | ランク② | ランク③ | 危険性なし | ||
自然発火性試験 | ランク① | Ⅰ | Ⅰ | Ⅰ | Ⅰ |
ランク② | Ⅰ | Ⅱ | Ⅱ | Ⅱ | |
危険性なし | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | 非 |
Ⅰ: 第1種自然発火性物質及び禁水性物質
Ⅱ: 第2種自然発火性物質及び禁水性物質
Ⅲ: 第3種自然発火性物質及び禁水性物質
非: 第3類の危険物に該当しない