化学物質の爆発安全情報データベース

2. 2  SIKAREX

1)  装置概要

原理はARCと同じである。ジャケットの中心部に反応容器を設置するようになっており,試料からの発熱は試料内に挿入した熱電対(TR )により検出する。その温度上昇に等しい熱量をジャケットのヒーターにより試料に加える一方で,ジャケット内の温度勾配もできるだけ小さくすることにより,系全体を断熱状態に保つように制御される。

試料容器としては,Fig.11に示すごとく,耐圧性SUS容器(150bar),ガラス製容器とがある。試料は容積にして50ml程度で,密度にもよるが8~10g程度の試料に ついての測定が可能である。耐圧性SUS容器には破裂板が装着され,激しい爆発にも耐え得る構造となっている。Fig.12にはSIKAREXの概観を示しているが、実際には a)左側の測定部については、万が一のことを考慮して,b)に示すようにアクリル板で周囲を覆い,上部にはガス廃棄管を付すと安全である。

Fig.10 SIKAREXの概念図 Fig.11 試料容器
Fig. 10  SIKAREXの概念図 Fig. 11  試料容器
a) b)
Fig.12 SIKAREXの概観 Fig.12 SIKAREXの概観
Fig. 12 SIKAREXの概観