原理はARCと同じである。ジャケットの中心部に反応容器を設置するようになっており,試料からの発熱は試料内に挿入した熱電対(TR )により検出する。その温度上昇に等しい熱量をジャケットのヒーターにより試料に加える一方で,ジャケット内の温度勾配もできるだけ小さくすることにより,系全体を断熱状態に保つように制御される。
試料容器としては,Fig.11に示すごとく,耐圧性SUS容器(150bar),ガラス製容器とがある。試料は容積にして50ml程度で,密度にもよるが8~10g程度の試料に ついての測定が可能である。耐圧性SUS容器には破裂板が装着され,激しい爆発にも耐え得る構造となっている。Fig.12にはSIKAREXの概観を示しているが、実際には a)左側の測定部については、万が一のことを考慮して,b)に示すようにアクリル板で周囲を覆い,上部にはガス廃棄管を付すと安全である。
Fig. 10 SIKAREXの概念図 | Fig. 11 試料容器 |
a) | b) |
Fig. 12 SIKAREXの概観 |