この試験は、物質が爆燃から爆轟に転移する傾向を判定するために用いられる。
装置は継ぎ目のない鋼管(A37タイプ)で構成され、内径 40.2 mm、肉厚 4.05 mm、長さ 1200 mm である。鋼管の静的耐圧性は 74.5 MPa である。図 15.5.1.1 に示す通り、鋼管は2個のねじ式キャップで密封され、衝撃波の速度をモニターするプローブが取り付けられている。鋼管を厚さ 30 mm の鉛製証拠板の上に水平に置く。Ni/Cr (80/20) で構成された、直径 0.4 mm、長さ 15 mm の熱した針金を鋼管の一端に設置し、これで試料に点火する。
試料を鋼管に満たし、手で圧縮してぎっしり詰める。試料の温度、密度、水分を記録する。最大 8 A の電流を最大3分間流し、点火ワイヤを熱して試料を発火させる。鉛製証拠板の圧縮あるいは測定された段パ速度によって示される爆燃から爆轟への転移が起こらなければ、試験は3回行う。
3回とも爆轟が起これば、試験結果は“+”とみなされ、その物質は危険等級 1.5 に分類されない。爆轟の証拠は以下によって判断される:
爆轟の前の長さおよび爆轟速度を記録する。証拠板が圧縮されず、伝播速度(測定されれば)が試料中の音速未満であれば、試験結果は“-”とみなされる。
物質 | 密度 (kg/m3) |
結果 |
アルミ含有ゲル(62.5 % 酸化性塩類、15 % アルミニウム、15 % 他の可燃物) | 1360 |
- |
ANFO (AN サイズ 0.85 mm、油保持率 15 %) | 860 |
- |
ゼラチン・ダイナマイト (NG/EGDN 40 %, AN 48 %, アルミニウム 8 %, NC) | 1450 |
+ |
Guhr-ダイナマイト (NG 60 %, Guhr 40 %) | 820 |
+ |
鋭感化スラリー爆薬 | 1570 |
- |
(A) | ねじ切り鋳鉄末端キャップ |
(B) | 試験試料 |
(C) | 点火具ワイヤ |
(D) | 速度測定プローブ |
(E) | 継ぎ目なし鋼管 |
(F) | 鉛製証拠板 |