この試験は、運搬用に梱包された物質が火炎に包まれた場合に爆発するかどうかを判定するために用いられる。
以下のものが必要である。
15.6.1.3.1 輸送時の状態および形状の包装品の必要数を、金属製格子の上にできるだけ相互に密着させて置く。必要ならば、試験中保持するために包装品を鋼製帯で囲んでもよい。包装品が火炎に包まれるように、燃料を格子の下に配置する。熱の散逸を防ぐために横風に対する対策が必要であろう。適切な加熱方法としては、木摺格子を使った火炎、液体燃料による火炎、およびプロパンバーナーがある。
15.6.1.3.2 推奨される方法としては、平衡を保った空気/燃料比により事象を見えにくくする煙が出過ぎるのを防ぎ、様々な種類の包装爆発物を10~30分間反応させるのに十分な強さと継続時間をもって燃焼する木材火炎が挙げられる。適切な方法としては、空気乾燥した木材片(約 50 mm 平方)を、包装品を支える金属製格子(地上 1 m)の下に、その金属製格子の底面まで格子状に積み上げる方法がある。木材は、包装品の面積よりも広く、各方向に 1 m 以上、格子間の間隔は約 100 mm となるように積み上げる。30 分以上燃え続けるか、あるいは物質または物品が火炎に明らかに反応するまで燃え続けるのに十分な燃料を使う。
15.6.1.3.3 木材火炎の代わりに、同程度の激しさの火炎が得られるならば、適切な液体燃料を満たした容器や、木材と液体燃料の組合せ、またはガス火炎を用いることができる。液体プール火炎を用いる場合、容器の面積は包装品の面積よりも広く、各方向に 1 m 以上あることが必要である。格子台と容器の間隔は約 0.5 m とする。この方法を用いる前に、試験結果が疑問となるような、爆発物と液体燃料との間の消火作用または逆相互作用が起こりうるかどうかを検討しなければならない。ガス火炎を用いる場合は、火炎に適切に包まれるように、バーナー上の格子の高さを調節する。
15.6.1.3.4 点火システムを装備し、燃料は一方は風上となる2方向から同時に点火する。試験は風速が 6 m/s を超える条件では行わない。試験機関が定める消火後の安全待機時間を遵守すること。
15.6.1.3.5 火災区域からの大きな音や破片の飛散といった爆発の証拠を観察する。
15.6.1.3.6 試験は通常1回だけ実施する。ただし火炎のために使用した木材やその他の燃料が使い果たされたにも関わらず、未消費の爆発性物質が燃え残りの中や火の近くに多量に残った場合は、より多量の燃料を使って、あるいは火炎の強さや継続時間を増すような別の方法を用いて、再度試験を行う。試験結果から危険等級が判定できない場合には、更に試験を行う。
15.6.1.4 試験判定基準および結果査定方法
この試験で爆発する物質は、結果を“+”とし、危険等級 1.5 に分類しない。
15.6.1.5 試験結果例
物質 | 結果 |
ANFO | - |
ANFO(6 % アルミニウム粉末入り) | - |
ANFO(6 % 可燃性物質入り) | - |
ANFO(1 % マイクロスフェア入り) | - |
ANFO(3.4 % マイクロスフェア入り) | - |