この試験は、固体および液体の、落つい衝撃に対する感度を測定し、その物質が、試験された状態で輸送するには危険すぎるかどうかを判定するために用いられる。
試験装置及び材料を、図 13.4.4.1 および図 13.4.4.2 に詳しく示す。スチール製試料皿(壁厚 約. 0.4 mm) は深さ 8 mm、幅 50 mm、長さ 150 mm である。
試料皿に物質を均一に深さ 8 mm まで入れる。皿はアンヴィルの上に、落ついが一方の端から 25 mm の地点、皿の中心軸上に落ちるように置く(図 13.4.4.1 参照)。落ついは、 高さ 4.00 m から 0.25 m まで、0.25 m の間隔で落とす。試料の打撃を受けた点から少なくとも 100 mm 離れた個所で爆発の影響、主に皿壁の変形が見られれば、伝播が起こったとみなされる。それぞれの高さで3回試験を行う。限界落高は、3回の試験で一度も伝播が起こらない最も高い高さである。4.00 m の落高で一度も伝播が起こらなければ、限界高さは“≧4.00 m”と記録する。
試験結果は、以下の基準により判定する:
0.75 m より低い限界落高が観察されれば、試験結果は“+”とみなされ、その物質は試験された形態で輸送するには危険すぎるとみなされる。0.75 m と同じかそれより高い限界落高さ観察されれば、試験結果は“-”とみなされる。
物質 |
限界高さ |
結果 |
アンモニウム パーコレイト | ≧4.00 |
- |
HMX 0-100μm (70 % min ≦40 μm)a | 0.50 |
+ |
HMX 80-800μm (50 % min ≧315 μm)a,b | 1.75 |
- |
硝酸ヒドラジン、溶解c | 0.25 |
+ |
鉱業爆薬d | ≧4.00 |
- |
ニトログリセリン | 0.50 |
+ |
ニトログアニジン | ≧4.00 |
- |
PETN 細粒 (40 % min ≦40 μm) | 0.50 |
+ |
RDX 0-100μm (55 % min ≦40 μm)a | 1.00 |
- |
RDX 平均サイズ 125-200μm | 2.00 |
- |
TNT 薄片e | ≧4.00 |
- |
TNT 鋳てん | ≧4.00 |
- |
a: シクロヘキサノン再結晶品
b: RDX含有量:最大 3 %
c: 60-80℃
d: 硝安基剤、ペントライト11.5 %、アルミニウム8.5 %
e: 融点≧80.1℃
(A) | 30 Kg 重り |
(B) | 試料 |
(C) | 取り外し可能アンヴィル |
(D) | 30 Kg 重り |
(E) | 試料 |
(F) | ガイドラグ |
(A) | ガイドラグ |
(B) | 移動可能ノーズ |