この試験は、危険等級1.6 の候補物品の、徐々に周囲温度が上昇する状態における反応を判定し、反応が起こる温度を測定するために用いられる。
17.11.1.2.1 試験装置は、40℃から 365℃の温度範囲に周囲温度を調節でき、この温度操作範囲で周囲温度を1時間に 3.3℃の速度で上昇させられ、ホットスポットを最小にし、(循環または他の方法で)試験中供試試料を一定の温度環境に保つことのできる炉から成る。二次反応(加熱装置に浸出物および爆発性ガスが接触して引き起こされるような反応)は試験を無効にするが、これらは無包装で運搬される物品を取り囲むような、密閉内装容器を設けることによって、避けることができる。加熱によって試験中生成される空気圧力の上昇に対応するため、安全弁を装備する。
17.11.1.2.2 温度を連続的に、あるいは少なくとも 10 分毎に監視するため、温度記録装置(永久記録型)を使用する。試験温度範囲にわたり、±2% の精度を持つ計装装置を使って、次の温度を測定する:
17.11.1.3.1 試料は反応が起こるまで1時間に 3.3℃の速度で徐々に上昇する空気温度におかれる。試験は、予想される反応温度より 55℃低い温度に試料を調節して始めてもよい。温度および経過時間を測定し記録する。
17.11.1.3.2 試験の前後に、試験装置や器具の状態を記録するために、カラー静止写真を撮る。クレーターおよび破片のサイズを、反応の程度を示すものとして記録する。エネルギー物質は発火燃焼するかもしれず、容器は溶融するか、燃焼ガスがゆるやかに放出する程度に弱化する可能性もある。燃焼は、内部圧力によってはずされ、約 15 m 以内に飛ばされる容器の蓋を除いて、容器の破片や包装部品が試験領域に留まる程度のものにする。
17.11.1.3.3 試験は、明確な結果が初期に出なければ、2回行う。
燃焼より激しい反応があれば、結果は“+”と表示し、その物品は危険等級1.6 には分類されない。